原節子さん、あんまり興味がなかったのですが、
オビの文句にひかれて手に取ってしまいました。

「すきなもの、まず読書、次が泣くこと、次がビール、
それから怠けること」

原節子さん自身の言葉だそうです。
お上品でしとやかで日本人離れをした顔だちで、
とにもかくにも小津安二郎のイメージが強くて、
そういう諸々が先攻し過ぎてずっと距離をおいていました。
もちろん映画は何本か観ております。
というよりも、この本を読んでいたら割と観ているではないですか。
ほとんどが戦前の作品ではありますが。
筆者によると戦前の作品では良いものがないそうです。
筆者は小津ファンだからでしょうか、小津の作品において、
初めて原節子は原節子として花開いたという見方をしているようです。
そうかしらん、、、。
というか、筆者は小津に入れ込むのと同じように原節子さんにも
感情を移入しすぎているので、この本を読んでいると、
どこかの知らないおじさんが「原節子っていいでしょ、素敵でしょ」
とにじり寄ってくるみたいで、不快な部分もナキニシモアラズ。

昭和初期の雰囲気を楽しむこともあまりなく、映画史的にも特には
目新しいこともなく、気がつけば読了という感じでした。
恐らく、小津作品を好む人ならばこの本の良さがわかったかもしれません。
私は何故か苦手で、筆者がサイコー!と賛美している戦後の作品は、
一度も最後迄観ることができず今日に至ります。
サイレント時代の「学生ロマンス 若き日」なんかは好きですけれど。
彼女が出演している作品で私の一番お気に入りは、「東京の女性」。
お洒落な節子さんが輝いていました!

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by orochon3 | 2010-09-11 16:55 | | Comments(0)

青春の気流

飛行機の設計師、工場のシーン、すべて興味ナシ、です。
山根壽子サンと原節子サンのお二人を見てるだけで充分!

節子サンが想いを寄せる大日向伝氏を駅まで見送る場面で、
実は大日向伝には壽子サンという恋人がいるので、彼は乗り気でなく、
「もう駅ですからここで結構」とか言って節子サンを振り切ると、
節子サンの台詞がいかしてます。
「あんまり駅に近すぎるのね」
そして別れて行き過ぎて、ふと振り返った彼女の顔は今までで一番キレイでした。
こういう何の根拠もない自信満々のお嬢さんにはピッタリ!胸がすくように。
また、相手にかまわず大日向伝の家を突然訪ねた節子サンも、実に“らしい”。
最期には振られちゃっても結婚式では笑顔で拍手を送る姿も堂々と美しい!パチパチ。
最期の方を除けばほとんどが豪奢な洋装姿で、節子サンはあくまで節子サン道をゆく。

対して壽子さんは終始お着物姿でうつむいたり、少し淋しげに微笑んだり。
弟クンと甘味処に行ったりするところではお姉さんぶって快活だけど。
恋人大日向伝といつもの「純喫茶紅」でいつものソーダ水を飲んだあと、
膝の上の小さなバッグから白いハンケチを出して口を拭う仕草、これにノックダウン。
こんな仕草が自然に身に付いていたら・・・私の人生も変わったかも?!
この「紅」にはかわいい女給さんが三人いて、二人を陰ながら応援しているの。
とびきり素敵な音楽を流してあげたり、そっと覗いてワクワクしてる。
彼女達のお着物も、なかなか良かったです。中でも薔薇の柄の着物、いいなあ!

昭和17年・製作=東宝映画/演出・伏水修

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by orochon3 | 2005-04-05 22:49 | 戦前東宝 | Comments(0)