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日常の戦ひ

どうみてもまったく正統派の国策映画です。
佐分利信がまたしても一家の大黒柱として
お手本のような父、夫、そしてその社会的役割を
見事に果たしておられます・・・と、
無意識に敬語を使ってしまうくらい正しい映画。
話のすじも、みんな最後は良い人になって戦争のため、
日本国のために尽くすという結末、単純な私はどこかほっとする。
えらいなぁと感心する。とってもコワイですね、はまってしまって。
こういう素直で単純な人間は、ワルイ事はできないけど、
こんな映画一本でワルイ事をヨイ事だと思ってしまうのです。
コワイコワイ。

佐分利信。
私はファンです。
にやけた上原謙も好きだけど、佐分利信はイイ!
口数の少ない、けれども暖かみのある、
実のある男性を演じさせたらピカイチでしょう。
この映画でも、夫人である轟夕起子サンが羨ましいくらい。

で。
日常の、というくらいですから、本当にもう普段の生活が、
細々とウレシイくらいに描かれていて大興奮。
昭和19年の、大学助教授サンのおうちでの生活。
ちょっと文化的な洋間がついたお宅。
お食事は畳に卓袱台で。書斎は素敵な洋風。
書斎には普段は鍵がかかっているようだけど子供が
入ってイタズラしちゃってお母さんに叱られていました。
お台所はわりあいに広く、使い勝手も良さそう。
奥様が火にかけたお鍋に、おひつから何やら入れている・・・
何だろう?と思って不思議に見ていたら、勝手口に誰かがやってきて、
「もう、いまおじやを火にかけたところなのにぃ」とブツブツ。
あ、冷やご飯を入れていたのですね、というぐあい。

昭和19年・東宝/監督・島津保次郎
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by orochon3 | 2004-10-25 23:37 | 戦前東宝 | Comments(0)


主に戦前邦画と、思い切り偏った読書の感想などなど。近頃はもっぱらお酒ばかりで スミマセン。


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