宇治の女君たち

この間テレビを観ていたら、
典型的な大阪のおばちゃんが
”私たちには羞恥心とプライドがない”
と笑いとばしていました。
その羞恥心とプライドという言葉に
私のアンテナがピピピ!となりました。
このところ、ずっとこの言葉について
考えていたところだったのです。

特に宇治十帖を読み始めてから、
どうしようもない女君たちについて
こういう気持ちが強くなったのです。
彼女たちはどうしてこうも皆して、
「恥ずかしい」「みっともない」
「人が聞いたらどう思うだろう」
「人に見られたらどうしよう」等と
いつもいつもそんな事を心配し、
心を煩わせているんでしょう。
果てに大君に至っては亡くなって
しまった程です。

時代を考えずに乱暴に言ってしまえば
まったくもうプライドが高いなぁ!
プライドが高いから、恥ずかしいとか
みっともないという羞恥心が強くなり
こんな事になってしまうんじゃないの。
お気の毒に、、、と、
毎夜ため息と共に頁をめくっていました。

けれど、プライドも羞恥心もなくなると
あの大阪のおばちゃんになってしまうのか
と思うと、うぅん、、、程の良いのが
一番だなぁと思ってしまったのでした。

でもよくよく考えてみれば、
かの女君たちにしみこんでいるのは、
プライドより”気高さ”と言った方が相応しく、
それも貴族として生まれたが故に、
至極当たり前に身についているもの、
なのでした。
それ故に振り回されているのですね。
一緒にしてゴメンナサイ。
下々のものはこれだからいけない。

毎夜の読書では、とうとう、
浮舟が入水してしまいました。
そうなるまでの浮舟の煩悶が、
とてもわかりやすく胸に迫り、
身につまされました。嗚呼。
 あわれなり辛い浮世の荒波にうちかつ術を知らぬ姫君

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by orochon3 | 2018-02-22 16:15 | | Comments(0)


主に戦前邦画と、思い切り偏った読書の感想などなど。近頃はもっぱらお酒ばかりで スミマセン。


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