人気ブログランキング |

<   2005年 02月 ( 6 )   > この月の画像一覧

「実録 蒲田行進曲」結城一朗

「あの頃」を身近に感じたくて、戦前の邦画を見ているので、
別段マニアというわけではありません。知識もモチロンありません。
ただ、数を見ていくうちに、ご贔屓ができたりするもので、
今のところのご贔屓さんは・・・
女優さんではだんぜん、霧立のぼる、逢初夢子、桑野通子、そして田中絹代!
男優さんでは、徳大寺伸、佐分利信、岡田時彦、上原謙(面食い?!)。
そしてひそかに、岡村文子。

「実録 蒲田行進曲」なんていう題名では、なんだかこわそう。
ところがこれは結城一朗サンていう無声時代のスターさんが書いた、
本当に本当の現場の現実。
副題には“キネマの都 虹と光りの中に”とあります。
昭和のほんとに初め頃、大部屋からスターさんへとのぼりつめた結城さんは、
絹代サンともお親しい。多数挿入された当時の写真を見ても、かなりの二枚目ですから、
多くの女性からももてていらっしゃる・・・モチロン女優さんたちからも。
かの栗島すみ子さんの相手役もなさったという結城さん。
映画を観てみたいなぁとつくづく思いました。

昭和初期、松竹蒲田の勢いと、キネマの勢いと、華やかな華やかな世界を
かいま見ることができて幸せ。
オール松竹の新年宴会が催されたという帝国ホテル、行ってみたいなぁ。
by orochon3 | 2005-02-26 23:17 | | Comments(0)

結婚の生態

ずいぶん愉しみました。こういうのサイコウ!
あの頃の、普通の人達の普段の生活が細々とわかる。
といっても、どちらかというとけして貧しいわけではなく、
裕福なほうの層なので楽しさ倍増。
だから飯田蝶子サンみたいなオバサンは出てこないわけ。

映画の内容よりも、気になった部分、興味深い部分は・・・

 新聞記者の夏川大二郎(やっぱり甘えた声はノゥサンキュウ)は
仕事帰りにビアホールのようなバーのような店でビール飲んでる。
冬場は蓋付ビアマグで、夏場はピッチャーに小さなグラスで。
これって多分、「女の街」と同じで夏場は生ビールなんでしょうね。
 夏川サンの独身時代のアパアトの部屋もいいかんじ。
押入のような部分がベッドになっててカーテンをひいて隠してあったり。
 よく喫茶店でお茶を飲んでいる場面が出てくるけど、同じ店ばかり。
でもって、何故かコーヒカップが先に出てて、お水が後からだったりします。
 本屋さんの店内が非常に美しかったのはセットでせうか?
本棚の本がきれいにそろっていて、妙に現実感がなかったのでした。
 新婚の所帯道具の買い出しで、両手に買い物包みを提げている図は、
実は憧れているのです。何を?って、今では何でもかんでも紙袋に入れられちゃって、
ひとつずつ包んで紐をかけてある包みを提げて歩くなんてあり得ない。
どちらが便利なのか不便なのかわからないけど、包みの紐を持って歩くの、憧れる!

そしてファッション。若妻節子さんの洋装がたっぷり堪能できてサイコウ。
やはり、モッサリとやぼったいセェタのシルエットを見ると時代を感じます。
下着が、現代のように立体的じゃないって事の証でしょうネ。
節子さんが甲深のハイヒールだったら、夏川サンも負けずにコンビのお洒落靴。
今では考えられないような、外国のような街並みを二人が歩けば、ああ映画!
節子さん、ペタンコのバッグを提げていましたが、あれはどんな物を入れていたのか?
いつも細々と持ち歩き大荷物になってしまう私には信じられないです!
あ、兄サン家の子供はパジャマ着て寝ていたナ。

新婚旅行に出かけた旅館の部屋、窓から見える半円形の建物部分は、
ちょっとモダンな洋風大浴場でしょうか。入ってみたい!!
そういえば、スケートを観に行ったスケート場は、吾が憧れの山王ホテルでした!!
立派なスケート場があったのでしょうか???かなり収容人数多そうだったみたい。

全体には、まあどうでもいいような、みんな良い人で良かったですわネ的内容。
夏川サンも節子さんも好みじゃないのでノーコメント。
(夏川サンの上司で出ていた高田稔はしぶくて格好良かったけど♪)
それにしても、夏川さんが以前つきあっていた女性からの手紙を見つけ、
「焼いて」と微笑んだ節子さんの顔の怖さといったら・・・背筋が凍りました。
結婚前にウキウキして寝床で本を読む節子さんの初々しさからは想像できないほど。
そういえば“恋する娘はうつぶせになる”という名言(「昼下がりの情事」より)
どおり、節子さん、うつぶせになって本をパラパラヤッテマシタネ!かわゆい。

節子さんのお姉さんがおっしゃった名言を肝に銘じましょう。
「たのしい夢でしっかりした判断をごまかさないで」

昭和16年・作=南旺映画 配給=東宝映画/製作・藤本真澄 監督・今井正

b0019591_23265998.jpg

by orochon3 | 2005-02-25 22:52 | 戦前東宝 | Comments(0)

女の街

原節子さん・・・実を言うとあまり好きではありません。
顔と声が、というとおかしいですが、
特にあの手のバタくさいお顔はちょっと苦手で。
嫌いというわけじゃないのですが。

一番嬉しい場面は、出征した夫が戻ってきて、
お風呂屋さんに行ったところ!タイル絵の下の浴槽で、
複雑な顔をして入っている新治郎氏。
どんつきにタイル絵の壁、その下に浴槽という、関東式銭湯でしょうか。
あ、小僧さんは手拭いを浴槽につけていますがいいのかな?
浴槽の淵には模様の入ったタイルがめぐらしてあってちょっとモダン。
ああお風呂はいいなぁ。生きた当時のお風呂屋さんを観る事が出来て
こんなに幸せなことはありません!
それだけでもこの作品を観た甲斐があるというもの。

おでん屋「いね子」で冬は熱燗、夏は麦酒がとぶように売れます。
麦酒は生?細い水道管のようなのにコックがついていて、
それをひねるとシュワーっと出てきます。
これを大きなジョッキに注ぐので生中?と思いきや、
小さなグラスも一緒に出して、ジョッキからグラスに注ぐんですね。
ジョッキというよりピッチャーなのか。勉強になりました。

髪結いさんのところでパアマネントあてる節子さん、
おでん屋を始めてどんどん華やかさを増します。
実際、とても綺麗な方なのだけど、普通の奥さんとは言えない、
なんだか艶が出てくる美しさ。
また着物の立ち姿がとってもきれい!
あらゆる関節の力を少しだけゆるめて、まるで柳のような風情で
ふぅっと自然に立っておられる姿には見惚れました。
ああいうのは計算なんでしょうか。それとも自然にできるのでしょうか。
真似しようったってできっこありませんけど。

河岸に仕入れに行く時、大福帳をひっかけて行く姿、かわいい。
とんかつ屋の日本髪のおてつさんも、かわいい。
最後にはまた仲良しになって良かったですネ。
いね子さんは心が広いのね。あんなに出来た人はやっぱりちょっと苦手。

おてつさん役の清川玉枝サン、ちょっと岡村文子サンに似てるかも。

昭和15年・松竹/演出・今井正
b0019591_2183359.jpg

by orochon3 | 2005-02-10 21:12 | 戦前東宝 | Comments(0)

むすめ

なんともいえない中途半端な感じを残して、
映画がぷつりと終わってしまいました。
戦前の映画を観ていると時々そういう事ってあるんだけど。
最後の高峰三枝子扮するむすめの表情が・・・気になる。
どういう気持が隠されているのか私にはわからない。
あの頃の人達ならわかったの???感覚が違うの???

まあスジはともあれ、高峰三枝子サン、庶民のむすめ役は
全然似合いませんわ。河村黎吉のふうらか父さんを支え、
ぐれたい盛りの19才の弟を支え、しっかり者として洋裁店を
切り盛りするなんていう設定、無理がありますわ。
お面屋さんの娘の三浦光子サンの方がずっと“らしい”感じでした。
このヒトとっても良いコなんだワ、だんぜん気に入っちゃいました。
まあ、それでも、やっぱりファッションは三枝子サンさすが。
着物姿でジャノメミシンをかけ、お出かけする時には洋装。
この洋装が素敵。半袖の腕の飾りは流行の最先端で、
洋裁店をやっているだけあってお洒落でよくお似合いでした。
また靴のアップがありました!ヒールの高い、綺麗な靴。
今でも充分通ります。私もああいうの履いてみたい。
上原謙の歯医者さんも素敵、素敵。
もっと出してあげて欲しかったワー。
それから私のご贔屓サン、飯田蝶子がお面屋の女将サンでした。
メリヤス工場の奥さんにはこれまた贔屓の岡村文子も・・・。
こういう面々を見つけると嬉しくなるのよねぇ。

それにしても河村黎吉。
こういう父さんやらせると右に出る者なしですね・・・
こっすっからい人物、でも根性がないから、性悪にはなれない。
あの子供みたいな笑顔が憎めないのかしらん。
江戸ッ子弁というのかよくわからないけど、歯切れとテンポのイイ
あの話し方も彼の魅力のひとつなんでしょう。
『めっきり はっきり これっきりにしておくれよ』
あの顔でこれを言われちゃあ・・・笑っておしまいにしちゃいそう。

追記。弟のユウキチ君が悪い仲間とつるんで遊びに繰り出す場面。
ぐれる仲間の制服が、ピチピチつんつるてんのスーツと帽子。
ちょっと見にはなんだかこぎれいなルンペンみたいでもあります。
これって社会風俗的に本当に流行っていたのか疑問に思えるくらい、
ぐれている子のする格好とはほど遠い感じがしますが、
当時的には正解の格好だったんでしょうか?こういう感覚って、
やっぱりわからない。で、わからない自分がかなしい。

昭和18年・松竹/監督・大庭秀雄
b0019591_2250575.gif

by orochon3 | 2005-02-09 22:56 | 戦前松竹 | Comments(0)

浅草の灯

大正時代の浅草が舞台の、昭和12年につくられた映画。
こんな作品が観られる幸せをかみしめつつ
いきなり三回続けて観てしまいました。
かなりツボにはまってしまいました。
どこが?って・・・大正時代の浅草が舞台です。
浅草オペラはなやかりし頃です。
そして舞台はオペラの舞台裏。惹かれないわけがない!

主役は上原謙。カッコいいです、甘いマスク。
まるで洋画の英雄みたいに強くて優しい。
まわりを固めるのもイイ役者揃いで嬉しくなる。
ご贔屓の徳大寺伸がかわいくて素敵。肺病で死んでもイイ!
カフエ・トスキナの夫婦に河村黎吉と岡村文子!
こすっからい悪役がピッタリはまってるー。
のんきで優しいだけのボカ長にもはまり役の夏川大二郎。
この人はなんで二枚目の役できるんだろう。暑苦しい・・・。
でもこの役にはこの人をおいていないですね。情けなさすぎ。
ペラゴロで、画家のたまごで、ルパシカ着てる。はまりすぎ。
上原謙が恋心を抱いてる麗子ちゃんには高峰三枝子。
おさげ髪に大正時代のフンワリしたシルエットのお洋服が
とってもよく似合っていて、はかな気で、おバカさんで、
まるでゆめ・たけひさの画に出てくる娘さんみたい。
こんな麗子チャンにはペラゴロのボカ長がお似合いネ。
上原謙の山キチはもったいないんです、つりあわない。
だからと言って、お竜と大阪へ行くというのもなんだかなぁ。
安易ではありますが、我慢しませう。
大阪へ向かう車内で、二人が仲良く駅弁食べる場面好きだ。
「お茶飲む?」と言って出してきたのは陶器製のお茶入れだった!
蓋でもあるちっちゃな湯飲みでお茶を飲む上原謙、いいですぞ。

麗子チャンが洋装でお出かけする場面で、
靴のアップがありました。赤かな、かわいい靴でした。
お洋服に着替える場面では、下着らしいシャツも見えた。
おさげの先にヒラヒラリボンを結んだりしてカワユイ!!
個人的には紅子チャンが好きでした。ほんとにいい人。

ベアトリ姐チャン〜♪と歌う徳大寺伸がすごくカワイイ。
いいもの観せて頂いてウキウキ。

あ、杉村春子サン、さすがの迫力。
声がキンキンしていて、とっても怖かったです。

昭和12年・松竹/監督・島津保次郎
b0019591_23235873.gif

by orochon3 | 2005-02-06 23:27 | 戦前松竹 | Comments(4)

「日本の博覧会」

用事で名古屋に行きました。
ちょっぴり待ち時間があって駅の大きな三省堂に行くと、
“別冊太陽フェア”をしていて、これを買ってしまいました。
後先考えず、もう一冊、別冊太陽「絵本」も買ってしまい、
財布が軽くなり、鞄がすごく重くなりました。

名古屋は近く開催される万博に湧きに湧いているけれど、
私の心はあの頃の博覧会にワクワク高鳴る。
ああ大正時代の博覧会!是非行ってみたいものばかり。
東京大正博覧会、平和記念博覧会・・・なんて素敵!
花電車に浮かれ、不忍池にかかるケーブルカーに歓声をあげ、
観覧車の列に並んで、イルミネーションの壮観に見とれたい!

ついでに、昭和12年別府で開催された「国際温泉観光大博覧会」
素晴らしいです、ぜひともまたやって頂きたいです。通います。

「絵本」の方、
お目当ての山村かずこさんのものが多数掲載されていて満足。
でも、御主人の知義さんの方が主体だったのでちょっぴり不満。
ひよこを“ひよっこさん”と呼ぶセンスに夢中になった子供の頃、
ちょっと猫背で手をぽっけに入れて歩くアヒルやニワトリの絵に
確かにおおいに惹かれていましたけれど。

b0019591_17523779.jpg

by orochon3 | 2005-02-02 17:52 | | Comments(0)


主に戦前邦画と、思い切り偏った読書の感想などなど。近頃はもっぱらお酒ばかりで スミマセン。


by orochon3

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

カテゴリ

全体
戦前松竹
戦前東宝
戦前日活
新興キネマ
戦後映画
映画その他(洋画)

着物

その他(ほぼお酒)
ワイン会
美容&健康
日記
洋食会

最新のコメント

omachiサマ コメ..
by orochon3 at 08:39
もう読まれましたか、 ..
by omachi at 12:51
おかえりなさい、 団長ド..
by orochon3 at 07:16
お久しぶりです。 私は..
by さきたか at 16:39
> ピリさま こちらこ..
by orochon3 at 07:42

ライフログ


キネマの美女―二十世紀ノスタルジア


昭和モダンキモノ―叙情画に学ぶ着こなし術


女学生手帖―大正・昭和乙女らいふ


ノスタルジック・ホテル物語


消えたモダン東京 (らんぷの本)


大正住宅改造博覧会の夢―箕面・桜ヶ丘をめぐって (INAX BOOKLET 別冊)


シネマ大吟醸 (小学館文庫)

以前の記事

2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
more...

タグ

(367)
(310)
(117)
(31)
(17)
(14)
(10)
(10)
(8)
(7)
(6)
(6)
(6)
(5)
(5)
(5)
(4)
(4)
(4)
(4)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

お酒・お茶
映画

画像一覧