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もう少し「あるシネマディクトの旅」

池波正太郎の旅は、
派手なことは一つもありません。
ごくごく日常的でいて、
時々、非日常がポツポツと
まるでモザイクのように
はめ込まれています。
まるで小説を読むような出来事。
中でも最も印象的だったのは、
マルセイユのプチニースという
デラックスなホテルで過ごした
一夜の出来事です。

夕食時、シャトォマルゴォの
年代ものを注文した際に、
若い給仕がこれも年代ものの
由緒ありげなデキャンタへと
移しかえた瞬間に床へ落としました。
給仕は顔面蒼白、辺りにワインの香り。
手は震えて蒼い顔をした給仕、、、
池波さんは彼が気の毒になり、
持参の(お土産用にたくさん持ってきていた)
日本製の布のカレンダーを彼に手渡して、
うなずいてみせたのでした。
そこから、池波一行へのホテル側の
態度が変わった、と書かれています。
「前夜までがどうというのではない。
 つまり、親しみをはっきりと
 あらわすようになったのである」
この表現の仕方が嫌味がなくて、
なんとも爽やかな印象を受けました。
ホテルの人たちの雰囲気が
手に取るように感じられました。
これこそ池波さんの人柄でしょう。

また、この本を読んでいて、
いつも懐かしい名前に
ハッと胸がおどります。
例えば、アルルのホテル、
ジュリアスシーザー。
モンパルナスのクーポール。
レアールにできたフォラムデアール。
モンマルトルの椿姫のお墓。
サンジェルマンのホテル、ラベイ。
その近くのサンシュルピス広場。
これらの名前を見たとたん、
さぁーっと思い出がめぐります。
あんな事もあった、こんな事もあった、
一人だったり誰かと一緒だったり
その思い出は年代をあちこち
とびますが、どれもこれも、
宝石のように輝く旅の思い出です。
 名を聞けば思い出いづる土地土地の
   忘れ得ぬひと忘れ得ぬ味

旅の終わり、パリへ近づいてきた頃の
何気ない文章に惹きつけられました。
「がらんとした駅前広場に、
 秋の日ざしがみちわたっている。
 私たちの旅も、そろそろ終わりに
 近づいてきた」
旅をしていて、最もさびしい時。
それをさらりとこの数行で、
思い出させられました。





# by orochon3 | 2019-07-04 20:16 | | Comments(0)

「あるシネマディクトの旅」池波正太郎

先日、高峰秀子さんの
ヨーロッパの旅日記を読んで、
そういえばあれ読もう、
と書棚から取り出しました。
池波正太郎の本というと、
「銀座日記」がお気に入り。
そしてこの本も大好きな一冊です。
肝心の鬼平も剣客も読んだことは
一度もありません。
劇画でなら読んでいますが、、、。
池波正太郎はエッセイが好きです。

秀子さんの旅日記とは
全く趣が違いますが、
こちらもまた格別な旅です。
そして驚くべきは、この旅は、
池波さんが五十代の時だった!
ということです。
私が初めて読んだのは、
まだ二十代始めでした。
その時には、休憩ばかりの旅だなー
という感想でした。
年寄りになるとこうなるのか、、、
と思い読んでいました。

運転手と写真係の若い二人の男性を
連れてフランスの田舎をまわる車の旅。
いつも池波さんは休憩をして
ビールを飲んだり、お菓子を食べたり。
なんともゆったり旅の空を楽しんでいて
歳をとったらこういう旅が良くなるの?
と、その頃は買い物に夢中だった
若い私には想像がつかない旅でした。
とにかく動いていないと落ち着かない、
時間がもったいない、何か買いたい、
というのが私の旅だったのです。

ところが。
ここ最近の私の旅といえば、
売店を冷やかすのは相変わらず
大好きですが、休憩も大好き。
SAでも街中でも、少し座って
風景を見たり、地味を味わい、
史跡や土地のいわれに触れたり、
土地の人と触れ合ったり、
そうして旅情を楽しんでいます。
そうか、こういうことなのか。

池波さんが何度も書いているように、
あれこれと旅の目的を詰め込まず
主目的が決まれば他はおまけ、
という考えに至ったのも五十代に
差し掛かった頃でしょうか。
知らず知らずに池波さんの
旅の流儀を踏襲していたのでした。
 寝ころんで頁をくって旅をする
   果てなく広がる夢幻の世界

ゆったりとした時間の流れを
一緒に楽しんで旅した気分を
存分に味わった一冊でした。




# by orochon3 | 2019-07-04 08:37 | | Comments(0)

梅雨空つづく

毎日、うっとおしいお天気が
続いていますが、
九州は大変な大雨なのだとか。
そしてそれがこちらにも
やってくるという予報です。
何かスカッとするような
ニュースや出来事は
ないのでしょうか。
胸がふさがれるような
ことばかりで、なんだか
しんどいです。

気をとりなおして。
七月七日、七夕さまから
いよいよ名古屋場所です。
貴景勝のケガも気になりますが、
遠藤が西の二枚目!
エレベーターのごとく、
上がっては下りての繰り返し
の遠藤だったのに、ここ最近は
上位に定着しているではないですか。
密かに頑張っていたのね、ごめん。
 まっしろは少しさびしい百日紅
   梅雨空のもと所在なく咲く

白鵬出るのかな、、、。




# by orochon3 | 2019-07-03 11:34 | 日記 | Comments(0)

買い出し

昨日は朝から銀行まわり。
その後はアマドゥのコーナンへ。
洗剤などの買い出しの為でしたが、
ベランダのジョイントタイルを
二つ買い足しました。
去年の工事の時に以前のものは
全部処分してしまい、二枚だけを
新調していました。
ベランダの出入り口用です。
私には2枚くらいのスペースが
ちょうど良かったのですが、
やはり夫には狭すぎたようで、
あと2枚買い足したかったのです。
同じ色が近所のコーナンにはなく、
尼崎まで遠出したのでした。
夫の目論見どおりありました。
4枚分のスペースになり、
ベランダスリッパに履き替えるのが
楽になった夫は、
しきりにベランダへ出ていました。

帰り道のららぽーとへ寄って、
ご飯を食べました。
久しぶりのららぽーと、
久しぶりのさぼてんでしたが、
お天気のせいかどうか?
とても空いていて心配になる程。
ヘレカツとロースカツを注文して
両方を楽しみました。
食後は珍しくウロウロせずに、
ヨーカドーで買い出しをして、
さっさと帰ってきました。
 買い出しの成果の後についてくる
   納める場所の確保の問題

いよいよ7月。
長丁場の夜なべモードに入ります。
しっかり食べて乗り切りましょう。




# by orochon3 | 2019-07-02 08:55 | 日記 | Comments(0)

何か忘れる

昨日の雨はすごかったです。
雨音で何も聞こえないくらい。
蒸し暑いけれど窓を閉めて
じっとしていました。
おとといのうちに買い物を
済ませておいて良かった、、、
そう、お昼は冷やし中華です。
今年3回目にして、
ようやく忘れ物なし!
だと思っていたら、葱、、、
買い忘れていました、あぁ。
けれどこれがザ・スタンダードな
吾が家の冷やし中華です。
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海老、舞茸、しめじは茹でて
なます酢に漬けています。
豚の冷しゃぶに玉子と胡瓜。
温玉はゼッタイ!
麺は、菊水の極細麺です。
タレはいつものミツカンに
お世話になって準備万端。
麺が見えないくらい具沢山な
ウチの冷やし中華が一番好きです。
こればかりは外で食べません。
 水無月も終わり迎えるおついたち
   朝からユウウツな長雨の予報

今日も朝から雨降りです。




# by orochon3 | 2019-07-01 08:15 | 日記 | Comments(0)

主に戦前邦画と、思い切り偏った読書の感想などなど。近頃はもっぱらお酒ばかりで スミマセン。
by orochon3

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