「新源氏物語」田辺聖子

年末にかかるまでに
滑り込みセーフという感じで
ようやく読み終わりました。
田辺サンの愛情がターップリと
詰め込まれた物語でした。
もうお腹いっぱいです。
初めはちょっととまどいながら、
そのうちどんどん引き込まれ、
気がついたらどっぷり浸かり、
田辺調にすっかり酔いしれて
読み終えるのが寂しい、、、
なんて思ったところで読了です。

巻末の石田百合子氏の解説文に、
『巻名が、全ていかにも著者好みの
 優艶なことばの連なりになっていて、
 源氏に遊ぶ著者の楽しげな風情が
 いっぱいに漂う』とあるとおりに、
『もとの巻名を織り込みつつも、
 その巻の内容もあらわすといった
 凝った趣向』の巻名からしてもう
どっぷりと田辺聖子ワールドなのです!

そして空蝉との恋から始まる物語は、
田辺聖子調とも言うべき、
どこかにおかしみが見え隠れしつつ、
優しく柔らかくふんわり綿菓子のような
しらべで語られていきます。
しっかりと血肉となって田辺サンの中に
染み込んでいる源氏物語という
壮大な物語を、丁寧に愛情を持って、
現代の私たちに届けてくれました。

最後の巻では紫の上が亡くなり、
一人残された源氏が嘆きに嘆き、
悲しみに悲しみ、出家を決意して終わります。
『雪は降り積もる。
 迷い多かりし源氏の生涯を、
 浄めるかのごとく雪は降り積もる』
という哀しくも美しい文章で結ばれます。
その昔、女性たちが夢中になって
読んでいたというこの物語の魅力は、
こういう事だったのではないかと、
はるか時をくだった現代の私は、
ほぉっとして本を閉じたのでした。
瀬戸内寂聴の源氏物語とあわせ、
この田辺新源氏物語をお貸しくださった
秋桜様に心より感謝を申し上げます。
新しい世界への扉を開いていただき、
ありがとうございました。
 優艶なことばでつむぐものがたり
   千年を超え源氏にあそぶ

髭黒の大将と近江の君の訛りには
まったく度肝を抜かれ、
大笑いしてしまいました。
こういうのがたまりませんねー。

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by orochon3 | 2018-11-30 13:26 | | Comments(0)

紅葉と源氏

あいかわらずノロノロ読書で、
田辺聖子の源氏物語はようやく女三の宮が登場、
明石の女御に男御子が誕生しました。
小さい頃私を育ててくれたミエコおばちゃんに
恐れ多くもソックリな明石の尼君も再登場し、
涙でクシャクシャになりながら昔話をする、
いろんな意味でも私の好きな場面が続きます。

そんな中で、瀬戸内寂聴の源氏の時には
ほとんど印象に残らなかったのに、
この田辺聖子サンの文章にしびれたのが、
紫の上が催した源氏40の賀でのひと場面です。
『嵯峨野の秋はあわれふかい。
 紅葉の林に入り、また紅葉にかくれ
 霜枯れの野をゆく馬や車が、
 引きもきらず行き交うた。』
と始まる嵯峨野での薬師仏の供養の儀、
続く精進落としは二條院にて行われ、
そのきらびやかで雅なこと、
知識のない私にもうっすら想像される描写に、
まるでそこにいるかのような気にすらなりました。
興にのった夕霧と柏木が揃って庭に下り、
『ひとさし舞って、紅葉のかげにかくれた。
 いずれ劣らぬ名門の美青年たちの、
 散りかかる紅葉を身に浴びながら、
 仄かに舞う姿のあでやかさは、
 いつまでも人々の瞼に残った』
ええもちろん、私の瞼にもその姿が、、、。
田辺聖子サンが嬉しそうにペンを走らせる
その姿まで浮かんできたのでした。
 いまの世もいにしえの世にも魅入らせる
   色とりどりに舞い散る紅葉

紅葉の季節が始まろうとしています。

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by orochon3 | 2018-11-09 15:25 | 日記 | Comments(0)

やっぱり玉鬘チャン

田辺聖子サンの新源氏はまだまだ続いています。
けれどグーンとスピードが上がったのが
やっぱり玉鬘のくだりでした。
結局誰が書いても面白いのでしょうねー。
それほど物語がしっかりしているのでしょう。

田辺サンの筆も冴えに冴えていて、
書きながら嬉しそうに笑みがもれている
田辺サンが思い浮かんできたほどでした。
恐らく、ですが田辺サンは髭黒の大将が
わりと好みなのではないかと思います。
少なくとも好感を持っているように感じました。
かくいう私も、男性登場人物の中では、彼は上位に入っています。
大将の心が北の方から玉鬘へと移っていく様子が
心の中が丸見えのように描かれていました。
実にわかりやすくおもしろい描写で、
大将に同情し、応援したくなったくらいです。

初瀬参りでの再会をはじめ、
蛍や野分などたくさんの名場面が続き、
その挙句に髭黒の大将がかっさらう、、、
おまけに大将の北の方には物の怪がついていて
凄まじい憑きっぷりに恐れおののいたりして。
全く紫式部の大盤振る舞いぶりにも恐れ入ります。

そしてこれだけでも十分なのに、
もう一つのエンターテインメントが、、、
常夏での近江の君の登場。
田辺サン、もうかなりノリノリです!
早口の双六好きの姫、近江の君が登場する度に、
くすくす笑ってしまいました。
「ひやあ、嬉し、ありがとさんでおます」
なんて内大臣に言ってしまう遠慮のなさに
まったくもって関西弁がよく似合って。
近江の君が登場して玉鬘の品の良い美しさが
どんどん際立っていきました。
なんともすごい演出です。

柔らかくくだけたようでも
格調高い田辺聖子調で彩られた、
”どうにもならない運命”を象徴するという
玉鬘の魅力が存分に味わえる物語でした。
ああ、おなかいっぱいです。
 典雅なる波乱万丈の夢語り
   夢中で頁を繰らせる手腕

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by orochon3 | 2018-10-24 13:04 | | Comments(0)

昨日は「夏の予行演習」だと
天気予報で言っていたとか。
本当に”夏”そのものでした。
そして今日も暑かった、、、。

そんな昨日のこと、
秋桜さまから「源氏の会」にお誘い頂き、
いつものタカラヅカマダムと共に
お宅へお邪魔して参りました。
タカラヅカマダムが、たくさんの
マルイのパンを持って来てくださり、
少々、雅ではありませんでしたが、
美味しいパンをほおばりつつ、
宇治へ行ったお話や、
タカラヅカで上演された源氏の舞台や、
あれこれと脱線しつつ、
源氏の会が催されたのでした。
宇治には独特な何かがある、
というのがおおまかな結論となり、
時間オーバーで閉会されました。
日常と離れ、ゆったりとした気持ちで
源氏のお話ができる、
素晴らしいひとときでした。
ありがとうございました。
 いそいそと胸ときめかせ集いあう
   源氏を語るうれしひととき

秋桜さまが水無月を出してくださいました。
ずっと食べたかった水無月に感激し、
美味しく美味しく頂きました。
ご馳走さまでした。

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by orochon3 | 2018-06-26 15:33 | 日記 | Comments(0)

水無月の宇治 四

ようやく最終回となりました。
長々とおつきあい頂きまして
ありがとうございます。

怖くてうろちょろした挙げ句、
疲れた私はもう花散里での
ランチをとりやめて、
あるお店を目指す事にしました。
それはミュージアムへ向かう時に、
宇治橋通り商店街を通っていて、
見つけていたお店です。

ミュージアムを出て、
再び宇治川を渡りました。
来た時とはうってかわって、
陽射しが痛いほどの晴天。
朝方のあの雨はなんだったの???
そして観光客がワンサカと
平等院へと向かっていました。
本当は朝霧橋を渡ったり、
宇治十帖のモニュメントを見たり
色々と行ってみたかったのですが、
あちこちに自撮り棒で熱烈撮影中の
人々があふれているのです。
あの中へ入って行く勇気が出ず。
朝はあんなに静かだったのに、、、
そして商店街もお店が開いて
ここにも観光客がいっぱい!
飲食店の前には行列ができていたりして
以前の静かだった宇治のまちの
あまりの変わりようにビックリしました。
けれど、私が目指すお店は、
きっと大丈夫でしょう。


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うどん、そば、丼物の大阪屋さん。
玄関でオバアチャンが掃除をしていて
「開いてます?」と聞くと笑顔で
「うん、二階へどうぞ」とお返事。
扉を開けると急な階段があって、
のぼっていくと思ったより広い店内で
厨房も二階にありました。

メニューを眺めて悩ましい、、、
きつねかかやくかはたまたカレーか?
お出汁を味わいたかったので、
かやくうどんにしました。
少々待ってオバアチャンが
運んできてくれたかやくうどん。
器を置くなりオバアチャンは、
「自慢のお出汁です」とおっしゃいました。


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早速自慢のお出汁を頂きました。
わーこれこれ、このお出汁です、
甘くなくてキリッとした旨味の
京都のおうどんのお出汁です。
私は大阪のあまいお出汁より、
こっちの方が好きなのです。
京都の普通のおうどんの王道です。
具は、かまぼこは計4枚、
巻き麩に若布に卵焼き、
そしてとろろこぶと、
干し椎茸のたいたもの。
これには食べやすいように
切れ目が細かく入っていて、
静かに感動してしまいました。

自慢のお出汁は美味しくて、
おうどんは柔らかくて、
いつ何時でも欲している
私の中のおうどんの典型です。
一滴も残さず食べ干して、
お腹いっぱい、ごちそうさまでした。

お勘定は650円也。
オバアチャンに
「美味しかったーお腹いっぱい」
と言うと、
「66年!」と一言おっしゃいました。
その時の誇らしげなお顔が
今も忘れられません。

私が行って食べて帰るまで
ずーっと独りだけでした。
静かにゆっくり食事ができて、
外に出たらすごい人込み、、、
宇治で良いお店と出逢えました。
 どこにでもあるようでない美味し店
   出汁とりつづけ六十六年

水無月の宇治はこれにてオシマイ。
ミュージアムがリニューアルしたら、
ぜひ再訪したいと思います。

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by orochon3 | 2018-06-17 12:55 | | Comments(0)

水無月の宇治 三

源氏物語ミュージアムはこじんまり、
規模は大きくありませんでした。
平安京と光源氏がテーマの「平安の間」と
宇治十帖がテーマの「宇治の間」の
ふたつの展示室だけで成っています。
そのふたつの部屋をつなぐのが
渡り廊下の「架け橋」なのでした。

牛車の展示がある「平安の間」を出ると、
細い「架け橋」があり、
平安の都から別業の里である宇治への
道行きを体験できます。
ここは他に比べて比較的明るかったので、
薫になったり匂の宮になったり、
浮舟になったり中君になったりして、
何度もこの架け橋を渡って遊びました。

『宇治への道行き』
都から牛車に乗って6時間ほど、、、
今は電車で20分くらいでしょうか。
便利ですがなんとも風情のないことです。

 
わが庵は都のたつみしかぞすむ
よを宇治山とひとはいふなり
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さあ、宇治川を目指して参ります。
こうして見ると案外暗かったのですね。
他が真っ暗だったから、
ここは本当に夢の浮橋のようでした。


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まずはとりもなおさず鴨川を渡る。


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そして山道を超える。
ここは怖かったことでしょう。


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六地蔵から木幡をぬける。
木幡には藤原摂関家のお墓があり、
宇治稜と言われているのだとか。
電車からもチラリと見えたアレでしょうか。


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橋の先には宇治川です。
6時間とはほど遠く、
20歩もない距離でしたが、
情趣は充分に感じられました。


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この宇治川まで来ると、
向かって左手にある「宇治の間」へ
つながります。
例の怖い怖い人形さんがいるところです。
何度ものぞいてみたけれど、
真っ暗で誰もいないので怖くて、
のぞくだけでまた都の方へ引き返し、、、
いま考えたら、ウロウロと
架け橋を行ったり来たりしている私こそ
はたから見れば怖かったのでは、、、。

展示を充分に楽しめなかったけれど、
怖がり過ぎて精神的に疲れたので、
明るくて人がいそうな情報ゾーンへと
移動しました。
まずは図書室ですが、
図書室のかなりのスペースを割いて、
瀬戸内寂聴コーナーがありました。
源氏とは全く関係のない本も多数。
少々訝しく思いながらも、
ぐるりとまわりましたが、
隣の部屋で講座が開かれていて
かなりマイクの音がうるさくて気になります。
ゆっくり本を読むどころではないので、
隣のカフェ花散里へ行ってみると、
ここも結構うるさいのです。
食堂のようで落ち着かないし、、、
花散里の名とはかけ離れた感じでした。
ショップはほとんどが和雑貨ばかりで、
ここでゆっくり遊ぼうという思惑がはずれ、
時間もお昼になりそうだったので、
あの講座の人達が出て来てしまったら
大混雑になりそうだし、、、
という事で、ミュージアムから退散する
決意をしたのでした。
滞在時間は2時間半ほど。
色々と後ろ髪をひかれましたが、
秋のリニューアル後にまた来よう。
 再訪を決めて立ち去る宇治川へ
   ふりかえり見てこころを残す

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by orochon3 | 2018-06-16 14:17 | | Comments(0)

水無月の宇治 二

源氏物語ミュージアムの
自慢である映画を観るには、
まず”宇治の間”に入らねばなりません。
後から知りましたが、
ここは宇治十帖がテーマで、
物語シアターというのが上映されます。
紗幕や実物大のセットで
宇治十帖の名場面を再現している
ということでしたが、
入り口にいた女性が私を導き入れた時は
この部屋は真っ暗!
ふと薄明かりの方を見てしまうと、
大きな平安人の人形さんが立っていて、
ひゃっ!と声をあげてしまいました。
その横はもっと暗くて、お姫様が二人座って
楽を奏でているみたい、、、
あ、薫が大君と中君を見た場面、、、
咄嗟にもすぐに把握してちょっと嬉しい私。
でも怖過ぎる。

「コチラへどうぞ」
と促されて入ったら、
いきなり本当の水をはった池がある!
そこに小さな橋が渡してあって、
そこを渡って座席へと行くのですが、
これもまたくらーい中を歩かねばならず、
向かう座席は背もたれがなく階段状で、
その段にはたくさんのロウソクがユラユラ、、、
座っているのはご婦人が独りだけ、、、
「うわ、こわーっ」
もう、もう、声に出してしまいました。
ロウソクは電気のロウソクでしたが、
ユラユラして怖いのなんの。
少しして後ろに三名ほどお客さんが増え、
ようやく映画が始まりました。
「橋姫」というタイトルで、
緒形直人の語りのイントネーションが
へんてこなのでそれが気になって
仕方がありませんでした。

それにしても、この怖さはなんだろう。
人もいないし、館内を見るのは
もう無理、、、帰ろうかしら。
と思いながら廊下へ出てきたら、
救いの神というか何と言うか、
70代以上のご婦人の団体が来たのです。
あぁ、この人達に混じれば入れます。
まずは”平安の間”へと紛れて進みました。
ここは、平安京と光源氏がテーマですが、
なんせ団体のご婦人方がウルサい。
そして展示の前を占領するので、
遠くて見えません。
と、ガイドさんが「映画が始まりますー」
と言ったものだから再びあの怖い部屋へ
皆さんと移動しました。
ところが、、、
ご婦人方のスゴイパワーで、
あの映像展示室がまったく怖くありません。
映画は今度は「浮舟」という
人形さんが動く映画で、面白かったです。
映画は2本とも宇治十帖をかいつまんで
カンタンに紹介したものでした。

映画が終わり、部屋から出ると、
団体さんご一行は跡形もなく消え、
また私一人が残されてしまいました。
あぁどうしよう、と思ったら、
年配のご婦人の二人連れが
やって来てくれました。
後を追ってまた平安の間へ入ります。
やっぱり暗いけど、
少しは展示を楽しめました。
けれど、この二人連れも間もなく帰って、
私はまた廊下へ出て誰かが来るのを待ち、
そしてくっついて入る、、、
そういう事を繰り返していたら、
なんだか疲れてしまいました。

もっとよく見たかった牛車。
思っていたよりかなり大きいものでした。
露出をあげて撮ったので
明るく見えますが、本当は暗い中に
ぼーっと置いてあるので怖い。


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牛車のお隣の展示は、六條院です!


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これもかなり暗いので見にくいですが、
細やかな作りが楽しいです。
もう少し大きかったら良かったのに。

アップにすると、
こんなカワユイ人形さんもいました。
これは唯一怖くなかった人形さんです。


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どんどん長くなってきたので、つづく。
 憂し地へと心ははやり来てみれば
   宇治の流れはわれを拒むか

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by orochon3 | 2018-06-15 13:05 | | Comments(0)

水無月の宇治 一

朝7時過ぎに出る夫と一緒に出て、
私は宇治へ向かいました。
京都で奈良線に乗り換えて、
宇治駅に着いたのは9時ちょうど。
車窓から見えた宇治川に、
ゾワゾワっとした感覚をおぼえ、
何かわからない恐ろしさに包まれました。
晴れの予報だったのに、
駅を出たらどんよりとした空から
霧雨が降ってきて、寒い、、、。
これこそ宇治ですね、晴れは似合わない。

商店街をぬけて宇治橋まできました。
ずいぶん前にここへ来た時、
「うわー紫式部やー源氏やーうへー」
などど悪態をつくほど、
源氏物語からは遠い存在だった私が、
この像の写真を撮る迄になりました。
人間、変われば変わるものです。


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おどろおどろしい雲、
紫式部の頭上に晴れ間があって
それが怖さを増しました。

そしてその横には、
夢浮橋の古蹟が、、、
ああ、とうとう来たのですねぇ。
写真、写真。

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興奮のあまり良い写真が撮れていません。
そしてこの向こうの宇治川が
あまりにも、恐ろしくて、、、


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梅雨時のせいか、いつにも増して、
雨量が多くて流れる音が怖い。
車窓から見えた時よりももっと怖い。
現代は車の音が大きくて、
それほどでもないかもしれませんが、
それでもこれだけ怖いのですから、
川の音しか聞こえなかったであろう
平安の頃ならば、
どれほど恐ろしく心細くなったのか、
しみじみと分かりました。

すっかり宇治十帖の世界にひたりきって、
橋の上から宇治川を眺めていたら、
犬の散歩をしているオバサンに
笑われてしまいました、、、。
でもいいのです、この為にはるばると
ここまでやって来たのですから。
思い存分に川を眺めていました。

宇治橋からミュージアム迄、
道が分からなかったのですが、
高齢者の方々の群がミュージアムへと
ひたひたと進んで行くので
ついて行ったら着いてしまいました。
この日は入門講座がある日だったようで、
60名ほどの高齢者のご婦人方が
わやわやとホールへ入っていかれました。

ミュージアムの方へ入ると、
入り口の女性が「映画が始まります」
とお出迎えしてくれました。
いきなり映画とは、、、と思いながら
せっかくなので観る事にしたのでした。
それが恐怖の始まりでした。
 宇治川のつよき流れに身をすくめ
   ただ立ちつくしわれを忘れる

まだまだ続きます。


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by orochon3 | 2018-06-14 17:08 | | Comments(0)

田辺サンの新源氏

田辺聖子サンの新源氏物語を
読み始めてずいぶん経つのですが、
なかなかスピードがあがりません。
瀬戸内源氏の時にも、
最初は超ノロノロでしたが、
今回はもっと遅いかも、、、。
なぁんとなく、ちょっとだけ、光の君に、
好感が持てないのですよね。
よく言えばわかりやすいのですが、
喋り過ぎなのが難点かなぁ。
特に若紫のところで(本当にまだ初めのところ!)
台詞が現代的でしっくりこないのです。
ドラマを観ているような、
少女漫画を読んでいるような、、、。
こんな私のようなにわかファンが
偉そうな事を言って恐縮ですが、
週刊誌の連載小説のように、
サービス精神が旺盛過ぎて、
雅なしらべがただよわず、
コミカルでア・カルイ印象が強過ぎて、
まだその世界についていけていませぬ。
そのうち慣れるだろうと思いながら、
本を手にとるのが間遠になっています。

遠藤、また出てきましたが
ホントに大丈夫なの???
ガンバレ、貴景勝!
 刹那的 雨にぬれてた山ぼうし
   惜しむまもなく春はゆくゆく

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by orochon3 | 2018-05-23 13:03 | | Comments(0)

旅の余韻に浮かれていたら、
あっという間に日が過ぎてしまいました。
気づけば桜もすっかり終わり、
いつの間にかつつじや花水木が
沿道に咲き始めています。

瀬戸内寂聴の『わたしの源氏物語』を
読んだあと、これも秋桜さまから頂いた
『寂聴と読む源氏物語』を読んでいます。
徳島での講演を本にしたものなので
とても読みやすいのは良いのですが、
ついつい寂聴サンの主観にひっぱられ、
はたと気がついて、イカン、イカン、
とニュートラルにもどす、
という事を繰り返しています。

どうも寂聴さんは藤壷がキライで、
空蝉や六条御息所がお好きらしい。
そして紫の上のことを一番不幸だと
思っていらっしゃるみたいです。
浅薄な私は紫の上はそれほど不幸なの?
と不思議に思うのですが、、、。

千年も読みつがれてきた物語なので、
皆それぞれに贔屓ができるでしょう。
多種多彩な登場人物にはそれぞれに
魅力に溢れていて、読み飽きない。
そして読み手に色々と想像させる物語
なのだそうです。
その読み手にはある程度の知性というか、
下地となる教養があって成り立つらしい。
私には哀しいかなそんな教養はありませぬ。
寂聴さんは学生の時に源氏物語を勉強する前、
白居易の長恨歌を暗唱させられたのだとか。
あぁ若い頃もっと教養を身につけるべきでした。
あの頃、いったい何をしてきたのだろうかと
今になって反省しきりです。
それでも実は長恨歌には少しだけご縁があって、
源氏物語で再三でてきたときも、
ああアレだと親近感をもっていました。
長恨歌の想い出は、明日につづく。
 新緑が目にいたいほど輝いて
   すべてのものが新しくなる

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by orochon3 | 2018-04-20 14:07 | | Comments(0)